目次
ハイリスクハイリターン
投資においてよく使用されている言葉「ハイリスクハイリターン」について説明していきたいと思います。
まずはハイリスクについてです。
投資の世界において「リスク」とは価格のブレ幅のことを指しています。
そこに「ハイ」がつくことで、価格のブレ幅が大きいことを意味しています。
そしてハイリターンについて。
ハイリターンはその名の通り、高いリターンをもたらす投資のことを指しています。
利回りが高く、大きな利益をもたらすことを言います。
それでは「ハイリスクハイリターン」投資とはどういったことを意味するのか。
ハイリスクハイリターン投資とは、「価格の変動幅は非常に大きいが、その分高い利益をあげることのできる投資」のことです。
投資商品のなかでハイリスクハイリターン商品といえば一般的に思い浮かべるのが株式投資です。
先見の明があり上手に資産を運用すれば、確かに株式投資はハイリターンを望めますが、それに必ずついてくるのがハイリスクです。
大損するリスクだけでなく、資金がゼロになるリスクもあるため、高いギャンブル性があると言えるかもしれません。
それでも「とにかく短期間で資産を得たい」「投資だけで生活していきたい」そんな方にハイリスクハイリターンな投資は選ばれていますが、投資知識をしっかり備えていなければなりません。
日本人は堅実な人種だと言われています。
そのため、ハイリスクな投資を嫌悪される方も少なからずいます。
ただ、なかにはハイリスクであることをあまり危惧せず、ハイリスクハイリターン商品に手を出す方もいらっしゃいます。
現在ほとんどの個人投資家がハイリスクハイリターンについて十分認識していると言われています。
株式投資、FX、投資信託などは、元本の保証がありません。
そのため、ハイリスクハイリターン商品という位置付けになることが多いのです。
現在、株式投資やFX、投資信託をやっている方々は、きちんとハイリスクハイリターンを認識して投資を行っていることでしょう。
ローリスクミドルリターン
「投資で損はしたくない」「資産運用を安全に進めていきたい」そんな方におすすめなのがローリスクミドルリターン商品です。
投資において失敗したくない、損をしたくないと思うのは当然のことです。
資産を増やしたいから投資をするのであって、損をするために投資をする人はいません。
「ローリスクミドルリターン」は、「ハイリスクハイリターン」の反対で、危険が少なく比較的損失も低いという投資商品です。
大きな見返りはなくても、堅実で固い資産運用ができるというわけです。
ローリスクローリターンではないため、ミドルリターンはそこそこの見返りが期待できると捉えてよいでしょう。
ローリスクミドルリターンは以下のような投資スタイルで実現できると言われています。
1.長期的な投資
長期的なスパンを考えて資産運用をすることで、より安定した運用ができるようになります。
長期的なスパンでじっくりと資産形成をしていくことで、堅実に確実にお金を増やしていけるでしょう。
2.資産の分散
1つの投資商品のみに投資してしまうことで、大きな損失が出てしまう可能性が考えられます。
しかし、複数の投資商品に投資することで、資産だけでなくリスクを分散できます。
これを「分散投資」と言います。
ローリスクミドルリターンの投資商品の代表格が不動産投資です。
不動産投資は、土地や建物を購入し、家賃収入にて利益を出す投資方法です。
長期的に賃貸契約を継続し、家賃収入の累計がマンション購入費用を越えればその不動産投資は成功といえます。
建物は経年により資産価値が下がるかもしれませんが、仮に長期保有をしていて、売却の際に物件価格が下がったとしても、これまで得た利益を考えれば赤字になる要素がとても少ないと言えます。
土地の価格は購入時よりも上昇する可能性もあるので、まさにローリスクミドルリターン投資と言えるのではないかと思います。
不動産投資におけるリスク
不動産投資はローリスクミドルリターンの代表格です。
そんな不動産投資における最大のリスクと言われているのが「空室リスク」です。
不動産投資を始める方は、毎月入って来るであろう家賃収入を期待するでしょう。
しかし、予測していた家賃収入を毎月十分に得られるとは限りません。
ほとんどの部屋が空室になってしまう、という状況も考えられます。
「空室=家賃収入が入らない」ということですから、予測していた家賃収入が全く得られないこともあるかもしれません。
仮に金融機関から融資を受けていたとします。
毎月予測していた家賃収入を得られない場合、実費でローンを返済しなくてはならないので、結局のところマイナスとなってしまうでしょう。
そしてもう一つのリスクが家賃下落のリスクです。
不動産投資を始めて、数年経過すれば当然建物もそれなりに老朽化するので家賃値下げを考えなくてはなりません。
また、仮に周辺の賃貸物件の家賃が下がれば、家賃値下げも考えなくてはならないと思います。
周辺の賃貸物件が家賃を値下げしたにもかかわらず値下げをしない場合、空室が増えてくることも考えられます。
このように、空室リスクだけでなく、家賃下落リスクに関することもしっかり頭に入れておくことが大切です。
他にも、不動産投資におけるリスクは以下のようなことが考えられます。
【物件購入費用が高額であること】
新築アパートやマンションを建てて不動産投資をするとなると莫大な費用がかかります。
部屋数や規模にもよりますが、建物を新しく建てる場合、建築費用は高額になることが予測できます。
それだけでなく、新築アパートやマンションを建てるには場所が必要となるため、土地購入費用もかかります。
資金に余裕のある富裕層の方でしたら問題ありませんが、金融機関でローンを組む場合はかなり困難だと言えるのではないでしょうか。
では中古アパートを購入する場合はどうでしょうか。
新築アパートやマンションを購入するよりは安価かもしれませんが、それでも大きなお金が必要になるでしょう。
そのため、中古アパートを一棟購入する場合も、金融機関のローンを利用するのが一般的です。
ただ、中古アパートの購入は物件価格の100%の金額を融資してもらうのは難しいのです。
最大で70%が一般的ですが、物件の評価額によっては融資を受けられない可能性もあります。
融資が思うように受けられないとなるとそれだけ多くの自己資金が必要になります。
また、中古アパートの場合、購入後に多額の修繕費用がかかることも考えられます。
築年数が古くて耐震性に問題が見られた場合は、莫大な費用がかかることもあります。
その時、金融機関から融資を受けられなければ、それらを自己資金で賄わなくてはならなくなります。
このように不動産投資を始めるにはあたっては、それなりの資金が必要であることがお分かりになったと思います。
一棟丸ごとの購入や新築物件を建てての不動産投資には大きなリスクが伴うことを覚えておきましょう。
【ローンで不動産を購入する場合のローリスクミドルリターンの考え方】
不動産投資をする際はローンを組むのが一般的です。
不動産投資ローンとして低金利でお金を借りられるのであれば、ローリスクミドルリターンの手堅い投資となるでしょう。
ローンを組めれば、自己資金を手元に残せますし、初期費用が少なくて済みます。
また、自己資金だけでは買うことのできない優良物件を購入できるため、長期的に安定した家賃収入を得られるでしょう。
まとめ
投資には「ハイリスクハイリターン投資」と「ローリスクミドルリターン投資」「ローリスクローリターン投資」と大きく3つに分けられます。
ハイリスクハイリターンを求める方もいれば、ローリスクミドルリターンを求める方もいらっしゃいます。
どのような投資をするかは自分自身で決めることですが、長期的な資産運用を考えるのであれば、ローリスクミドルリターンもしくはローリスクローリターン投資を選択するのがおすすめです。