不動産投資を始めようと思った方は、「不動産ファンド」という言葉を聞いた方もいるのではないでしょうか?

しかし、不動産ファンドの内容がどのようなものなのか、またどのような種類や特徴があるのか知らない人もいるかと思います。

そこで今回は、そもそも不動産ファンドがどうようなものなのかについてご紹介していきます。

不動産ファンドの内容について知らなかった方は、今回の内容を知ることで不動産投資の選択肢を増やすことができます。

ぜひ参考にしてみてください!

初心者でも安心して始められる?不動産ファンドの内容とは

いきなりですが、不動産ファンドは初心者の方でも安心して始めることができます!

不動産ファンドは、複数の投資家から資金を集め、それをもとに不動産投資をおこない、そこから得られた収益を投資家にそれぞれの持ち分に応じて分配するという仕組みになっています。

そのため、これまで不動産投資を始めるときにハードルとなっていた

  • 多額の初期投資が必要
  • 充分な知識が必要
  • 1件あたりが高額なため分散投資ができない

といったデメリットを解消し、

  • 少額での投資が可能
  • 不動産ファンドが自分の資金を運用してくれるので自分で管理しなくてよい
  • 分散投資が可能

といった特徴があるため、初心者の方でも安心して不動産投資を始めやすくなっています。

不動産ファンドの収益の仕組みは不動産投資と一緒

また、不動産投資において収益を得る方法は、家賃収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)がありますが、不動産ファンドでも同様に家賃収入と売却益によって収益を得ています。

ですが、ファンドによって家賃収入と売却益のどちらを中心に運用しているかは異なります。

不動産ファンドにはどのようなものがあるのか

不動産ファンドには、「不動産投資信託(REIT)」と「不動産特定共同事業」の2種類があります。

以下、それぞれの仕組みについてご紹介します。

不動産投資信託(REIT)

不動産投資信託は、REITとも呼ばれ、さらに公募ファンドと私募ファンドの2種類に分かれます。

不動産特定共同事業との違いは、不動産投資信託は「投資信託および投資法人に関する法律」に基づいて運用されるところです。

公募ファンド

公募ファンドは不特定多数の投資家に対して募集、販売されています。

証券会社や銀行、保険会社などでも宣伝されているので、みなさんも一度は見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。

公募ファンドは株式と同様に経済の影響を受けやすく、日々価格が変動します。

売買に関しても、株式と同じような方法でできるので、換金しやすいというメリットもあります。

数万円からの購入も可能となっていて始めやすいのが特徴です。

私募ファンド

私募ファンドは公募ファンドと異なり、事業法人や機関投資家などの一部の投資家に限定して販売されていて、証券市場に上場していないファンドです。

ある程度の専門知識をもった投資家を対象としているため、売却益を狙ったハイリスク・ハイリターンな運用をしているファンドもあります。

また、公募ファンドと異なり、投資額が億単位で必要になるという特徴もあります。

ですから、はじめて不動産ファンドを利用する方や不動産投資に関してそれほど専門知識が無い方は、公募ファンドがおすすめです。

不動産特定共同事業

こちら不動産ファンドは、不動産特定共同事業法に基づいて、適正な運営と投資家の利益の保護を目的に運用されます。

また、不動産投資特定共同事業は「任意組合型」と「匿名組合型」の2つに分かれます。

任意組合型

任意組合型は、投資家と事業者が任意組合契約を結び、投資家は組合に現物出資(金銭ではなく不動産を出資)します。

組合は不動産を管理・運営し、そこから得られた収益を投資家に分配します。

投資家は組合と共同所有するという形で不動産を取得するので、これまでの不動産投資では何億円と必要になっていた不動産を、一口100万円などで所有することができます。

そのため、不動産の所有権を持つ代わりに登記のための費用が必要になります。

匿名組合型

次に匿名組合型です。

任意組合型と大きく違うのは、「不動産の所有権を持たないこと」と「現物出資ではなく金銭を出資すること」です。

匿名組合型では、投資家が組合に対して金銭を出資し、組合はそれをもとに不動産を購入して、管理・運営し、そこから得られた収益を投資家に分配します。

また、事業者が不動産を所有することになるため、投資家に不動産の所有権はなく、登記にかかる費用も負担する必要はありません。

初心者が知っておきたい不動産ファンドのリスク

ここまで不動産ファンドの内容についてご紹介してきましたが、不動産ファンドは少額で始めやすいという特徴がある反面、リスクを知っておかないと危険です。

不動産ファンドは少額で始めることも可能ですが、複数の投資家が投資するので自分の意向が通りにくく、そのため事前に不動産ファンドの特徴について把握しておく必要があります。

でないと、不動産ファンドを利用し始めてから、必要以上に運営費用を取られ分配金が少なく、実は運用がうまくいっていなかったということに気づく、という可能性もあります。

そのため、不動産ファンドを利用するときは、事前に調査し、慎重に選ぶようにしましょう。

不動産ファンドの内容を知って、初心者でも安心して資産運用を!

今回は、不動産ファンドの内容とリスクについてご紹介しました。

不動産ファンドを見たり聞いたりしたことはあっても内容について知らなかった人は、今回の内容で不動産投資の可能性がさらに広がったのではないでしょうか。

少額でも始められる不動産ファンドは、不動産投資家への第一歩となります。

少額で始めやすい反面、リスクを知っておかないと安心して運用するどころか、むしろ損害を被る可能性もありますので、内容をしっかり理解してから投資していきましょう!