2020年にオリンピックが開催されると分かってから、不動産価値が急激に上がったというように言われています。

海外の投資家達が、オリンピック開催を見越して不動産物件をたくさん購入しているとか、オリンピック開催のために地域産業の活性化、都市開発が進んでいることによって不動産価値が上がっていると考えられています。

しかし、このように短期間で一気に上がった不動産価値は、オリンピックが終了したと同時に大きく下落してしまうのではないかと考えられているのです。

そこで、オリンピックと不動産の関係性はどのようなものなのか、どうしてオリンピックが終わると不動産価値が下落すると言われているのかをお伝えしていくので、不動産投資の参考にしてみてください。

オリンピックと不動産の関係性

不動産価値というのは日本経済が大きく関わっています。

オリンピックは世界的大イベントとなっているので、経済に対して大きな影響を与えることがわかっています。

東京オリンピックが決定した2013年から閉会して10年経った頃の経済効果は、東京都で20兆円、全国でも30兆円以上期待できると考えられています。

なぜここまでの経済効果が生まれるのかというと観光の活性化が第1の理由です。

その他にも、公共設備を充実させることによって、雇用の促進も望めるためです。

このようにオリンピックな大きな経済効果をもたらすので、不動産価値にも影響していきます。

経済が活性化されると、そのエリアでは不動産価値が上がることはわかっているので、オリンピック効果は少なからずあるといえます。

ですが、絶対にオリンピックのおかげで不動産価値が上がったとは断言できず、オリンピック以外にもアベノミクス効果や海外投資家が近年日本刑経済の上昇を見越して、不動産投資をする人が増えていることも、不動産投資のニーズが高くなって不動産価値が上がる大きな要因です。

そのためオリンピックが開催されるから、不動産価値に大きな影響を与えて、不動産価値が上がり、結果的にオリンピック終了後に経済が下がっていくのか、といえばなかなか判断のつかない話だといえます。

ただ、オリンピックと不動産の関係性が全くないともいえないので、よく検討しながら不動産投資に対して考えていく必要があります。

オリンピック終了後に価値が下がると言われる理由

オリンピック終了後に、不動産の価値が大きく下がると様々人が話していますが、どうしてなのかを知っている人はあまりいません。

オリンピック終了後に不動産価値が下がると言われている理由として、株価の下落です。

オリンピック効果によって、景気が良くなっていくため、株価も上がります。

株価は永遠に高くなっていくものではないので、いずれピークを迎え、そこからは下がっていきます。

つまり、オリンピックが開催される頃に株価、景気のピークを迎えて、終了後には下がっていくのではないかと思われているのです。

オリンピックに向けて、地域開発を進めている時は雇用も潤沢にあり、多くの人が経済を生み出す努力をしています。

雇用が増えて、経済が回っていけばそれだけ景気も良い状態が続きますが、オリンピックが終わり、関連の仕事がない場合はそのまま雇用が終了してしまいます。

そうなると、景気はどんどん悪くなっていくので、不動産価値も下がっていくと言われています。

また、オリンピック効果で不動産価値が高まることを期待して不動産物件を購入した外国人投資家達が一斉に不動産物件を売却してしまうのではないかということも、不動産価値が下がると言われている理由です。

どうして売却してしまうのかというと、オリンピックまでに緩やかでも不動産価値が上がり続けていた場合、オリンピック時の価値がピークだと考えられるのは普通のことなので、そのタイミングで売ってしまおうという考えからです。

今までは不動産購入のニーズが高まっていたことから不動産価値も高まっていましたが、一気に不動産物件が売却されてしまうと、それだけニーズも下がるので不動産価値も下がります。

不動産物件のニーズが減少すると、それだけ空き家が増えるのでリスクが高まってしまうのです。

不動産投資を行っている人であればわかるように、空き家が増えることが1番懸念されることなので、自分が持っているエリアの不動産価値が下がることによって、入居者がより賃料の安い物件に引っ越してしまう可能性も高くなり、結果的に収入が減る可能性が高くなります。

さらに、日本では常に問題視になっている少子高齢化による人口減少はオリンピックが終了した頃には日本国民全体の30%が高齢者になっていると考えられています。

そのため、相続によって物件管理をせずに売却される、オーナーが変更されることによって空き家が増加するリスクもあります。

また、高齢者が多くなるということは若い世代が減少していることにもつながるので、不動産物件を購入するような年代が少なく、そもそも売れなくなることから、不動産価値が下がると考えられているのです。

この理由は、オリンピックに直接関係するというわけではありませんが、それでも重要な問題になるので、必ず気にしておきましょう。

不動産投資を行っていても、家賃収入が見込めないのであればあまり意味もなくなってきますし、マイナスの資産になるかもしれないので、不動産価値が下がる可能性は無視できません。

ただ、オリンピック自体は景気に影響はあっても、不動産価値に影響はないという考えも、中にはあるのでよく考えながら不動産物件の購入や管理を行なってください。

もう1つ言えることは、オリンピック開催前の2019年には消費税増税問題もあったので、駆け込み購入している人も多く、オリンピック終了後はあまり購入する人は増えないと考えられることも、不動産価値が下がると思われている理由です。

まとめ

オリンピックが終わると不動産価値が下がるのかということをまとめてみました。

実際、オリンピックは大きな経済効果をもたらしますし、その分不動産価値を上げる手助けをしてくれます。

そのため、オリンピックが終了した時には不動産価値が下がってしまうのではないかという考えもありますが、現実的に確定はしていません。

自分が考えているエリアや周辺の環境をよく検討して、不動産価値について考えてみてください。