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不動産価格は購入した時から全く変わらないと思っている人も多いですが、価格自体は上下します。
タイミングが合えば不動産価格が上がる可能性もありますが、突然下がる可能性も大いにあるのです。
本来は不動産価格というのは比較的一定だと考えられていますが、価値が下がるタイミングはいくつかあるのでよく理解しておきましょう。
不動産が下落傾向にある原因とは
不動産価格は、株やFXとは違ってあまり大きな変動が起きることはありません。
その点においては投資初心者にも安心な部分ではありますが、それでも不動産価格が下がる時もあるのです。
まず、どんな時に不動産価格が下落傾向にあるのかをよく知っておくことが必要だといえます。
少子化での人口減少
不動産価格と人口は密接に関わりがあります。
あまりイメージとしてつながりを感じられないかもしれませんが、人口が減少することによって空き家が増えて、地方であればより早くその影響を受けます。
日本は長年、少子化に悩まされ続けていて、高齢者の割合が30%を超えると考えられているのです。
以前であれば、経済の中核ともなっていた団塊世代の人達が2020年のオリンピックが過ぎたらどんどん減少し、高齢者になります。
経済を回す人が少なくなれば、それだけ家族構成も変わってきて、若い世代が経済の負担を担うことになる可能性が高いでしょう。
負担がかかるということは収入増加の見込みもなかなか期待できず、不動産購入まで資金が作れない人も増えます。
気持ちとしては新しい住宅を購入したいと思っていても自分の環境が整わなければ意味がないので、人口の減少は非常に深い関係があるのです。
人口減少によって空き家が増えて不動産価格が下がる懸念があるのは、何も地方の人だけではなく、都心でも空き状況が増加し、そもそもの価値が下がっていってしまうといえます。
株価のピーク
株価は不動産価格を決めるにあたって、重要な役割を果たしているのです。
そのため、株価が上下している間はそこまで大きく不動産価格が変動することはないかもしれませんが、いつか株価のピークアウトを迎える時は必ずきます。
ピークアウトを迎えると、徐々にその後は株価が下り坂となり、しばらくの間はただ下がるだけになる可能性が高いでしょう。
2018年には高値水準をマークしていますが、そこからは下がっていくだけといえます。
あまりにも長期間下がり続けるのかどうか、というのはその時々で違いますが、一旦は株価が下がって景気が下降していくことで、また跳ね返りのように株価が上がっていく傾向が高いでしょう。
タイミングとして株価が上昇していく時、もしくはピークアウトの時点で不動産価格は上がりますが、売却のタイミングを逃すと結果的に株価の金額が影響し、下がる要因になる可能性もあります。
不動産価格が下落する前にやるべき対策
不動産価格が下がる要因が理解できたところで、「何か事前に対策できないだろうか?」と思うことでしょう。
不動産価格というのは、タイミングやその時の経済状況によって変わってくるものなので、未然に防ぐことはできないとイメージされるかもしれませんが、対策はできます。
不動産投資はあまり大きな失敗はしにくいと考えられていますが、慎重に行動することにこしたことはありません。
景気が悪くなっても影響はあまり受けない物件か見極める
不動産を購入するときに、まず考えることは「どんな物件を選ぶのか」ということです。
人間にとって1番大事なことは、住まいなのでどれだけ景気が悪くなっても、環境が悪くなったとしても不動産物件が全く不要ということはなかなかありません。
人口や経営に影響されてしまうようなエリアは、どうしてもそれらの状況変化によって不動産価格の上下が激しくて資産運用が不安定になってしまいます。
なので、不動産価格が下がらないような物件を選ぶことが大事です。
「そんなのわからない」と思うでしょうが、ポイントとしては物件から駅までのアクセスがよく、周辺環境が充実していることだといえます。
例えば物件周辺にスーパーやコンビニ、金融機関などが徒歩圏内にある、病院が近くにあるなど、住んでいる人がいかに便利に生活できるのか、ということが不動産価格を下げないポイントです。
この点をクリアしていると、多少経済環境が変化したとしても、住人が出ていくことは考えにくいでしょう。
この理由は住む人にとって賃料はもちろん大事ですが、それ以上に住みやすさを重要視する傾向があるからです。
需要がある物件の場合は、景気の動向に左右されにくく運用しやすいので、物件を選ぶ時には景気がもしも悪くなったとしてもあまり影響が受けなさそうな環境が整っている物件を選ぶようにしましょう。
不動産投資初心者だとわからないことも多いでしょうが、不動産会社ときちんと相談しながら物件選びをすることが大事です。
多少は思っていることと違うことがあるかもしれませんが、何も考えずに物件を購入するよりは対策として効果が期待できます。
利回りが長期で見込めるのなら続ける
不動産投資をする際に、しっかり考えなくてはいけないことは「この物件を購入すると利回りがどうなるのか」という点です。
利回りというのは、1年間の間に出た利益を平均値かしたものを指します。
当たり前ですが、この利回りが高額になる方が不動産物件を購入する価値があるといえます。
不動産投資をする上で、所有する物件の種類にもよりますが大きく考えて8%から10%程度の利回りとなれば理想的だと言われています。
ですが、不動産投資は物件管理なども考慮しなくてはいけないので、理想の利回りから2%程度高い物件を購入すると、安定した収入が見込める可能性が高いでしょう。
ただ、最初のうちは全く利回りが見込めないという物件も中にはあります。
それでも購入を検討しているのであれば、今現段階では利回りが見込めなかったとしても、今後長期的な目で見て、きちんと徐々に利回りが見込めるようになるのであれば、購入する価値があります。
また、既に購入した物件の利回りが思うようにいかない、一時的な不動産価格の下落などがあったとしても、長期的に考えて利回りが見込めるのであれば、投資を続ける方が結果的に利益を出せるのです。
不動産投資は長い目で検討していくことが重要なポイントになるので、価格が下がることばかり気にしてせっかくの物件を手放さないようにしましょう。
まとめ
不動産の価格が下がるときの要因についてご紹介しました。
日本経済が深く関係しており、株価が下落することで不動産価格のニーズが減少するためにそもそもの不動産価格が下がってしまいます。
そうならないためにも、対策をしっかりと講じて不安感のない不動産投資を続けることが大事です。