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ローンの返済
不動産投資を始めるときには金融機関でローンを組むことが多いでしょう。
まとまった資金を用意しなくても、ローンを組むことで不動産投資をすぐに始めることが可能です。
ただ、そのローンの返済に潜むリスクも知っておかなくてはなりません。
そもそもローン返済期間中は、対象物件は自分の資産にならないと考えておきましょう。
ローン返済中には社会的にどのようなことが起こるかわかりません。
急激に景気が悪くなる、また自然災害や火災により大きな損失を受けるということも考えられますし、さらにもうひとつ、所有している不動産の価格が急下落することも考えられるのです。
そうなると一気に債務超過になる危険があります。
なかなか空室が埋まらず思うように家賃収入を得られないとなった場合、毎月の返済が厳しくなることも想定しなくてはなりません。
また建物が老朽化し、多額の修繕費用がかかる場合もあるでしょう。
仮にローンの返済が滞ることが続けば、物件を手放すだけでなく多額の借金を負うリスクがあることも頭に入れておきましょう。
不動産投資においてローンの返済に失敗してしまう典型的なパターンをいくつか紹介します。
1.物件に見合わない融資額を受けてしまう
ローンの返済が滞る大きな原因は、返済額が毎月の収入より多いためです。
選んだ物件が評価額の低い物件、または家賃収入があまり見込めない物件である場合、ローンの返済は滞るのは当然のことです。
そんな評価額の低い物件に多額の融資を受けてしまったら。
どうなるかわかるでしょう。
その物件に見合う融資を受けること、そして専門家の意見を聞いて安定した家賃収入を得られる物件を選ぶことが大切です。
2.所有する不動産の管理に必要な経費を考えていなかった
不動産を所有するとなるとさまざまな経費がかかるものです。
ローンの返済額は当然のこと、修繕費用や設備改善費用、管理会社へ支払う管理費用、固定資産税などの各種税金などその物件にかかる経費を考慮しておかないと、ローンの返済が滞る可能性があります。
3.空室期間を考えていなかった
優良物件で空室期間がほぼない物件であれば良いのですが、優良物件でも空室期間がないとは言い切れません。
それを考慮せず毎月の家賃収入を計算してしまうと、ローンの返済が厳しくなることが考えられます。
こういった空室期間があることを考え、キャッシュフローはある程度ストックしておく必要があります。
物件の破損や修理
新築物件であっても中古物件であっても、物件の破損や修理は突然必要になることがあります。
物件は年数とともに老朽化していき、想定以上の修繕費が発生するのを一般的に老朽化リスクと呼んでいます。
新築物件の場合は中古物件に比べ老朽化も遅いものですが、自然災害などで破損すれば修理が必要になることも考えられます。
建物の価値は年々下がっていくのが一般的です。
老朽化が目立つようになれば、必然的に老朽化対策を行う必要があります。
老朽化した物件を修繕せずにそのまま放置することのリスクが以下のとおりです。
1.家賃値下げ(家賃低下)
老朽化が目立つようになれば必然的に家賃の値下げを考えなくてはなりません。
老朽化対策をしないまま家賃を据え置けば、入居希望者が減り、空室期間が長くなる可能性が考えられます。
空室期間が長ければ長いだけ家賃収入を得られなくなってしまいますし、家賃を下げれば当然、収入は減ってしまいます。
2.稼働率の低下
老朽化が目立つことで入居者が減り空室が目立ち、物件の稼働率が低下していきます。
そうなると入居者を獲得するために、敷金や礼金まで下げなくてはならない事態になるかもしれません。
3.評価額・物件の価格低下
物件の修繕をきちんと行わないことで評価額が下がり、物件を売却する際に大幅に価格が低下することが考えられます。
収益を確保できない物件や修繕をきちんと行われていない物件はそもそも所有することが難しくなるものです。
売ってしまおうと考えても、ローンの返済が残った状態になるかもしれません。
物件の破損や修理が必要な場合、その状態にもよりますが多額の資金が必要になる可能性もあります。
そんな時、手元に修繕費用がなければ再度融資を受けなくてはならなくなります。
不動産会社の選定
不動産投資を成功させる第一歩といえるのが、不動産会社の選定です。
不動産投資用の物件を購入する場合、不動産会社を通して物件を探すことになるでしょう。
そのため不動産投資を成功させられるか否かは、不動産会社選びがカギを握っているといっても過言ではありません。
不動産会社の選定に失敗してしまった場合、失敗を招くこともあります。
そんなリスクを回避するために、どのような不動産会社を選べば良いか説明していきます。
【不動産投資を成功に導く不動産会社の選び方】
良い不動産会社を見極めるポイントを紹介します。
1.顧客目線で物件選びをしてくれる
不動産会社のなかには、自社の利益を考えて物件を紹介してくるところもあるのですが、そういった不動産会社は避けるべきです。
顧客目線で物件選びをしてくれる不動産会社を選びましょう。
顧客の年収や年齢、貯蓄額、希望する条件など総合的に考えて、顧客の状況に合った物件を紹介してくれる会社が好ましいでしょう。
2.評判が良い・口コミ評価が高い
現代はインターネット社会です。
気になる不動産会社の評判や口コミ評価は簡単に調べられます。
良い口コミが多い、リピーターが多い不動産会社は成功につながるでしょう。
また人づてに評判を聞くのも良いでしょう。
3.物件の将来性を話してくれる
物件の建っている土地や建物本体のことなど総合的に考えた将来性をきちんと話してくれる不動産会社が好ましいでしょう。
空室が少ない物件であっても、将来的に考えてどうなるか教えてくれれば信頼もできます。
メリットに加え、将来的に考えられるリスクまでしっかり話してくれる不動産会社を選びましょう。
まとめ
不動産投資にはさまざまなリスクが伴うことも頭に入れておく必要があります。
毎月安定した収入を得られるというメリットばかりを考えて、始めてしまうのは危険です。
リスクをきちんと把握しておくことで、実際にその場面に遭遇した時にすぐに対処できるでしょう。