投資における必要資金

投資における必要資金は投資方法により大きく違いがあります。

ここでは投資のなかでも不動産投資における必要資金を説明していきたいと思います。

不動産投資をはじめるには、物件を購入する費用と諸費用などまとまった資金が必要になります。

諸費用は物件価格や融資金額によって違いがありますが、一般的には物件販売価格+3~5%の資金が必要となると言われています。

不動産投資における必要な諸費用が以下になります。

 

・不動産仲介手数料

・不動産取得税

・印紙税

・不動産登記費用や抵当権設定費用といった司法書士への報酬

・登録免許税

・火災保険料・地震保険料といった保険料

・固定資産税

・金融機関のローンを利用する場合は金融機関融資手数料

 

上記のなかで不動産仲介手数料に関しては必ずかかるものではありません。

物件により仲介手数料がかからない場合もあります。

不動産投資をはじめるにあたり必要な初期費用(自己資金)は購入する物件や個人の状況により異なります。

一般的には物件価格の30%ほどの自己資金がかかると言われていますが、金融機関から全額融資が受けられれば自己資金はゼロで済みます。

不動産を取得してから起こりえる修繕やトラブルに対応できるよう、自己資金はできるだけ手元に置いておきたいものです。

ただ、自己資金(頭金)が少ないと、金融機関が融資に応じない可能性もあります。

そこを踏まえると、ローンを組む場合、頭金として物件価格の5%~10%を用意することをおすすめします。

頭金(自己資金)ゼロであっても不動産投資が始められるケースとは、評価の高い新築物件です。

金融機関では、ローンを組む本人の年収や状況の他、購入する予定の不動産の評価額を確認します。

そのうえで将来的にも需要が見込める物件、価値が落ち難いと考えられる物件と判断された場合、物件価格の100%を融資してくれるでしょう。

ただ、中古物件の場合は、どんなに将来的に需要が見込める物件であっても100%の融資は不可能です。

金融機関のローン

不動産投資を始めるにあたり、金融機関のローンを利用される方はとても多いと思います。

ローンを組むことは分かっていたとしても、具体的にはどのような手順で手続きをすれば良いのか分からないという方も多いはずです。

そこで金融機関でローンを組む際の仕組みや流れを説明したいと思います。

【不動産投資ローンってなに?】

不動産投資で組むローンの種類は住宅ローンとは異なります。

住宅ローンは「住宅」として自分の住む家やマンションを購入する際に組むものです。

しかし、不動産投資は住宅購入とは異なるため、不動産投資ローンを利用することになります。

不動産投資は資産運用であり、家賃収入を得るためにマンションや物件を購入します。

そのため部類的にはビジネスになるため、住宅ローンではなく不動産投資ローンを組むことになります。

【不動産投資ローンの手続きの流れ】

1.購入する不動産投資用の物件を探す

不動産投資を始めるには、まず目的の物件を探さなくてはなりません。

現在はインターネット上でも物件を探せますが、初心者であればきちんと不動産会社や不動産投資会社に足を運んで物件情報を教えてもらうのが良いでしょう。

2.購入物件の契約

購入する物件が決まったら、不動産会社や不動産投資会社にて購入契約を交わします。

その契約の際に「ローン特約」を結びます。

ローン特約とは、ローンの審査が通れば購入し、通らない場合は契約を解除するというものです。

3.金融機関にてローン契約

金融機関にてローン契約を結びます。

仮審査から始まり、金融機関は契約者の信用情報や年収のほか、購入予定の物件の評価額などを審査します。

この審査により融資額が決定します。

4.融資の実行

金融機関の審査に通ったら融資が実行されます。

物件の残代金の支払いをすると同時に、所有権・登記を購入者へ移す手続きが行われます。

5.権利書が手元に届く

約2週間で権利書が手元に届きます。

これで物件のオーナーになるので、不動産投資がスタートします。

 

以上が金融機関のローンの流れです。

決して難しいことはありませんし、本人は必要書類を揃えるだけです。

ローン審査のポイントと注意点

不動産投資ローンは、不動産投資のための物件の取得に利用するものです。

営利目的のローンのため、金利や審査は住宅ローンよりも厳しいと言われています。

不動産投資ローンの金利は一般的に2~5%ですが、住宅ローンは0.5~0.7%ほどです。

【不動産投資ローン審査のおおまかなポイント】

不動産投資ローンの審査は、住宅ローンの審査よりも厳しいものです。

なぜなら、営利目的のローンであるためです。

ただ、審査のポイントは住宅ローンとそれほど変わりません。

要は将来に渡る契約者の返済能力の有無が問われます。

年収、年齢、勤続年数、勤務先、過去のお金の借り入れ状況・信用状況、頭金の有無などを総合的に判断していきます。

そして住宅ローンにはないポイントが1つあります。

それが購入する物件の評価額の審査です。

住宅ローンの場合は主に契約者本人の審査になるのですが、不動産投資ローンの場合はそれに加え、物件の評価額も審査されます。

将来的にも需要が見込める物件なのかを金融機関は審査します。

それにより融資額が決定します。

【収益物件としての担保価値】

ローンの審査の最大のポイントと言われているのが「収益物件としての担保価値」が十分であるかどうかです。

収益物件としてどれだけの収益をあげられるのかが問われます。

金融機関が物件の評価(価値)を測るのに参考にするのが「公示地価」「路線価」「固定資産税評価額」などです。

それらを総合的に見て担保価値を判断していきます。

当然のことですが、中古物件よりも新築物件は担保価値が高いとみなされます。

【ローン審査の注意点】

不動産投資ローンの審査では不動産経営者としての信頼性も審査基準になります。

どんなに年収が良くても、どんなに事業計画が完璧であっても、態度や言動も審査基準となることを忘れてはいけません。

そのため、金融機関にて高圧的な態度を取る、必要書類を提出するのがルーズであるなどあってはいけません。

最低限の礼儀をわきまえ、不動産経営者としての接し方をするように心がけましょう。

まとめ

不動産投資を始めるにあたり最も大事なのが「資金」です。

資金がなければ投資物件を購入することはできません。

ローンを組む場合は、審査に通るようにしっかりと準備をすることが大切です。

また、不動産投資ローンを組む場合は、どの金融機関でローンを組むのかもしっかり選びましょう。