利回りの違い

新築マンションと中古マンションでは大きく利回りに違いがあります。

例えば同じエリアにあったとしても、新築マンションか中古マンションかでは利回りが違ってきてしまいます。

「利回り」とは投資した金額に対して得られる見込み収益の割合のことです。

一般的に新築マンションは中古マンションに比べ利回りが低いと言われています。

なぜなら、新築マンションは販売価格が高いため、高い利回りを期待することが難しいからです。

更に新築マンションは、新築時はある程度家賃を高く設定できるのですが、新築から数年経つと家賃を下げなくては入居者を見つけることが困難になってしまいます。

ただ、新築マンションは耐用年数が長いので、長期的な資産運用できるという特徴があります。

 

では中古マンションはどうでしょうか。

確かに新築マンションと比べると利回りが高いのですが、耐用年数が短いという点があります。

建物の老朽化に伴い大規模な修繕費用がかかる恐れもあるのが中古マンションです。

利回りだけを見るのであれば、中古マンションの方が高いため有利な気がします。

ただ、一つ忘れてはいけないことがあります。

それは、中古マンションの高い利回りは「満室の状態の時にはじめて実現されるもの」ということです。

新築マンションは綺麗で最新の設備が備わっていることが多いので満室になりやすいのですが、中古マンションの場合はそうではありません。

中古マンションで高い利回り実現するのは、細部まで行き届いた万全の体制を整える必要があることを覚えておきましょう。

初期費用の違い

新築マンションと中古マンションでは初期費用にも大きな違いがあります。

新築マンションは販売価格が高く、中古マンションは販売価格が安いということは誰もがご存知のことと思います。

しかし、初期費用となると新築マンションの方が少額になるのです。

 

新築マンションは、金融機関にてローンを利用することで初期費用が少額になります。

基本的にローンは本人の年収やその時の状況を審査するのですが、不動産を購入するためのローンの場合は物件自体の評価が大きく関わってきます。

新築マンションは将来にわたり長期的に安定した家賃収入が見込める物件であることが多いため、販売価格全額の融資を受けられる見込みがあります。

 

では中古マンションはどうでしょうか。

新築マンションに比べ、販売価格が安くお得感があると思います。

しかし、中古マンションは築年数が多ければ多いほど金融機関から融資を受けるのが難しくなってしまいます。

中古マンションのなかでも評価が高いものであっても、販売価格の70%が上限とされていますし、何より金利が高いことが特徴です。

そのため、中古マンションを購入する際は、ある程度まとまった自己資金を用意する必要があると言えます。

また、管理があまり良くない状態の中古マンションの場合、購入後に高額な修繕費用がかかってしまう恐れもあるので注意が必要です。

資産価値の違い

新築マンションと中古マンションでは資産価値が大きく違います。

誰もが分かるように新築マンションの方が中古マンションよりも圧倒的に資産価値が高い傾向にあります。

資産価値は金融機関で受ける融資額に直結します。

新築マンションでも立地条件で資産価値が判断されるのですが、物件の評価が高ければ高いほど資産価値が高いとみなされるため、販売価格の100%の融資を受けられる可能性があります。

立地条件がそれほど良くない物件であっても、新築マンションであればそれなりの融資を受けられるでしょう。

新築マンションを購入する際は、金融機関にて資産価値をきちんと判断してもらえると、安心して不動産投資ができるでしょう。

 

中古マンションは築年数が多ければ多いだけ金融機関から融資を受けるのが難しくなってしまいます。

やはりそれは資産価値の問題です。

金融機関から融資を受けるのが厳しいとなると、その物件の資産価値を自分自身で判断しなければならないので不安が残るでしょう。

築年数の古い物件においては、目で見て良いとは思っても建物自体の老朽化が懸念されます。

いつ大規模な修繕が必要になるかも分かりません。

もしかしたら購入してすぐに修繕が必要になるかもしれません。

維持費の違い

不動産投資においての維持費の大半が修繕費用です。

新築マンションの場合はいつ頃修繕をするかなど、最初から修繕計画が立てられます。

そのため、それに向けて長期の積立計画ができるものです。

 

結論から言うと、中古マンションの維持費は新築マンションよりも高い傾向にあります。

なぜなら経年劣化により修繕費用が高くなるためです。

一度に大規模な修繕とならないにしても、次々に修繕が必要な部分が出てくる可能性があります。

古い物件ほどメンテナンスにお金がかかるのはやむを得ないものですが、購入後すぐに大きな出費が発生してしまうと大きな損失を受けることになりかねません。

 

物件に対して毎年かかるコストには修繕費用の他に管理費や固定資産税があります。

管理費は「管理会社」に支払う管理委託費用のことです。

依頼する内容にもよりますが、平均して家賃収入の5%程度です。

これは新築マンションも中古マンションも同じです。

固定資産税の他に都市部であれば「都市計画税」もかかります。

固定資産税と都市計画税を合わせて税率は通常1.7%です。

ただ課税される基準においては購入価格よりもかなり低くなり、新築物件に関しては減免があったりします。

そのことを踏まえると税額は購入金額の0.5%~1%程度となります。

固定資産税においては、資産価値のある新築マンションの方が高くなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

新築マンションと中古マンションではさまざまな違いがあることが分かったと思います。

不動産投資において常に比較されている新築マンションと中古マンション。

不動産投資初心者はどちらを選んだ方が良いか必ず迷うはずです。

実はプロであっても迷うことがあるものです。

どちらにしても、マンションへの投資はローリスク・ローリターンを心掛けた方がいいかもしれません。

長期にわたり安定した家賃収入を得るには、さまざまなことを予測・考慮して物件を選ぶことが大切です。