高い修繕費用

中古アパートや中古マンションなど、中古不動産投資は「割安感」から不動産投資家を中心に人気となっています。

割安感だけでなく、挑戦しやすさもあるので、不動産投資初心者も始めやすいと感じるでしょう。

確かに新築アパートやマンションに比べると割安感があるので初心者でも始めやすいでしょう。

しかし、不動産は不動産。

決して安いものではありません。

 

中古の不動産は、築年数経過によるさまざまなデメリットがあります。

築年数が多ければ多いほど建物の老朽化が心配です。

基本的に中古物件は一定の築年数を経るごとに修繕しますが、全てがそうであるとは言えません。

見た目には問題ないように思えても、実際には莫大な修繕費用がかかるということもあります。

 

室内の設備も同じです。

使用年数が多ければ多いだけ「故障」と言うリスクが伴います。

老朽化や故障により、高い修繕費用がかかるとなると、いくら安く物件を購入できたとしても結局新築物件を購入するのとあまり変わらない金額になってしまいます。

中古の物件を購入する際は、過去の修繕履歴を確認する必要があるでしょう。

仮に修繕履歴がない場合や、随分前に修繕している場合は、次の修繕実施をいつ行うのかなども確認しておきましょう。

空室率

不動産投資においての最大のリスクと言われているのが「空室リスク」です。

どんなに利回りが高いと言われている物件であっても、空室が目立つようになってしまうと期待するほどの家賃収入を得られません。

そのため、購入する前にその物件の空室率や空室期間について想定しておく必要があるでしょう。

 

空室率とは、物件の部屋数に対し空室が占める割合のことです。

「空室率=空室数÷全室数×100」

上記の計算式で算出できるのですが、その数字はあくまでその時点での空室率です。

例えば11月に10室中3部屋空いていても、12月には全ての部屋に人が入居する可能性もあるため、あくまで瞬間的な数値であると認識しておきましょう。

ただ、不動産投資する上で物件を購入する前に正確な空室率を知っておく必要があります。

その時は以下のような計算式で空室率を算出してみましょう。

「年間稼動に対する空室率=(空室数×空室月数)÷(全室数×12)×100」

上記は年間稼動状況に対する空室率です。

物件の年間稼動状況に関しては不動産会社や不動産投資会社に確認することが可能です。

 

空室率は人気のエリアにある物件ほど低くなる傾向にあります。

駅まで徒歩圏内であったり、商店街近くであるなどやはり利便性の高いエリアの物件は空室率が低いと言えるでしょう。

ただ、なかには人気エリアにもかかわらず空室率が高い物件もあります。

それは賃貸住宅の激戦区であることが多いためです。

利便性の高い人気のエリアには賃貸住宅(アパートやマンション)が多く建ち並んでいることが多いものです。

要はライバル物件が数多く存在するということです。

そのなかで空室率を低くするためには、他の物件に差をつける必要があります。

「他の物件よりも家賃を安くする」「設備を充実させる」などが該当します。

しかし、家賃を安くすることで家賃収入が低くなってしまいますし、設備を充実させればさせるだけ多くの資金が必要になってしまいます。

それを考えると、人気のエリアであってもライバルの多い激戦区は避けた方が無難だと思います。

このように、中古不動産投資をする場合はエリアごとの空室率を算出し、それを比較しながら物件を選ぶことが大切です。

築年数

不動産投資初心者の多くが、安い中古物件は魅力的に感じてしまうものです。

確かに新築物件に比べ、中古物件は安く購入できるため「お得感」から魅力的に感じるでしょう。

しかし、築年数の多い物件にはいくつかのデメリットがあることを知っておかなくてはなりません。

【築年数の古い物件のデメリット】

1.耐震性・建築基準

日本は非常に地震の多い国であることはご存知のことと思います。

近年もさまざまな地域で大規模な震災が起こっています。

そのため、地震による被害を抑えるために建築基準法が何度も見直され改正されてきました。

建築基準法が大きく改正されたのは1981年と2000年です。

中古物件で注意しなくてはならないのが1980年以前に建てられたものです。

1980年以前に建てられた物件は旧耐震基準で建てられており、現在国土交通省などから新耐震基準に適合するように改修することが推奨されています。

新耐震基準に適合するように改修されているのであれば問題ありませんが、改修されていない場合は仮に大きな地震があった場合に大きな被害を受けるだけでなく、人命に関わる問題が起こる可能性も考えられます。

そのため、1980年以前に建てられた物件は、改修や修繕が既に行われたのかをしっかり確認するようにしましょう。

2.耐用年数が短い

中古物件は新築物件に比べて耐用年数が短いというデメリットもあります。

耐用年数が短いと安定した家賃収入を得られる期間が短くなってしまうということです。

不動産投資は長期にわたり安定した収入を得るための資産運用です。

あまりにも老朽化が進んでしまっている物件を選んでしまうとそれが出来なくなってしまいます。

 

築年数の古い物件は、今後起こりえる災害で被害を受ける可能が心配されます。

特に大きな地震に配慮した建物でなければなりません。

不動産投資という資産運用を成功させるには、目先のお得感に惑わされないようにしっかりと物件の選別をしなくてはならないと言えるでしょう。

まとめ

中古不動産投資は得感があり魅力的に感じるかもしれません。

特に不動産投資初心者は目先のお得感に惑わされることもあるでしょう。

今回ご説明したとおり、中古の物件に投資をすることへの注意点をきちんと頭に入れて物件を選ぶことが大切です。

少しでも不明な点があれば、必ず不動産会社や不動産投資会社へ確認するようにしましょう。

自分の判断だけで不動産物件を決めてしまうのは大きなリスクを伴います。

修繕履歴や年間を通しての空室率などは必ず確認する必要があります。

修繕履歴は購入してから確認しても遅いので、一番に確認するようにしましょう。