人口減少が進んでいることもあり、これまでのような多額の初期費用を支払って始める不動産投資に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

近年は少額で不動産投資を始められる「不動産シェアリング」や「REIT(不動産投資信託)」が出てきて、投資初心者の方に人気となっております。

この記事ではリスクを抑えて不動産投資を始めたいという方に向けて、少額で安全に不動産投資を始められる「不動産シェアリング」のメリットを5つ解説していきます。

【不動産シェアリングの種類と仕組み】少額で安全な投資である理由とは

はじめに不動産シェアリングの概要について解説していきますが、不動産シェアリングには以下の3種類があります。

①任意組合型 複数の投資家と事業者が任意組合契約を締結し、投資家は組合に対して不動産の持分もしくは金銭の出資を行います。

事業者は投資家から得た不動産もしくは資金をもとに不動産の運営・管理を行い、得られた収益を投資家に分配します。

投資家は不動産の所有権を保有するため登記が必要で、分配金として得た利益は不動産所得として計上することができます。

②匿名組合型 複数の投資家と事業者が匿名組合契約を締結し、投資家は組合に対して金銭の出資を行います。

事業者は投資家から得た資金をもとに不動産の購入、そして運用を行い、得られた収益を投資家に分配します。

投資家は不動産の所有権を保有しないため、分配金として得られた利益は雑所得として計上しなければいけません。

③賃貸借型 複数の投資家が1つの不動産の持分を共有し、その不動産を事業者に賃貸として貸し出し、物件の運営・管理をしてもらいながら収益を得ます。

投資家は不動産の所有権を保有するため登記が必要で、得られた収益は不動産所得として計上することができます。

「①任意組合型」との違いは、任意組合型は投資家だけでなく事業者も不動産の所有権を保有するのに対して、賃貸借型は投資家のみが不動産の所有権を保有するという点です。

不動産シェアリングを含む「不動産ファンド」についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご確認ください。

初心者投資家でも安心して始められる「不動産ファンド」の内容とは

投資するべき理由は「少額」「安全」だけじゃない!不動産シェアリングの5つのメリット

話を聞く老夫婦

ここからは不動産シェアリングのメリットについて大きく5つに分けて解説していきます。

①少額で始められる

不動産シェアリングの最大のメリットは、少額で始められることです。

現物不動産であれば何千万、何億円のお金がかかることも多いため、金融機関から融資を受けて始める方が多いのですが、融資を受けることに対して不安を感じられる方も多くいます。

それに対して不動産シェアリングは、1つの不動産に対して複数の投資家が出資するため、1口100万円程度から始めることができ、小さな資金から着実に資産を貯めていくことが可能です。

②優良な物件を所有できる

不動産シェアリングでは優良な物件を所有できることもメリットとなります。

不動産は都心の好立地にあるような優良物件の方が、入居者の確保もしやすく安定して家賃収入を得ることができますが、そのような優良物件は需要も高く、購入価格が高額です。

一方、もう少し価格の低い中古物件を購入するとなると、利回りが低くなったりや空室リスクが高まったりする可能性が高くなります。

しかし不動産シェアリングを活用すれば、1人だと購入するのが難しいような数億円かかる優良物件でも、1口100万円程度から共有持分を購入することができ、手持ちの資金額によっては複数の優良物件を購入できる可能性もあるため、選択肢も広がります。

③リスクを分散できる

不動産投資では空室や災害、建物の劣化による価格変動などのリスクを考慮しなければなりません。

少額で始めることによって複数の不動産を購入できるようになるため、リスクの分散にもつながるのです。

1つの不動産だけに手持ちの資金全てを充ててしまうと、仮にその土地で空室や災害が起きた場合に、家賃収入が大幅に減少してしまう可能性が高くなりますが、異なる土地の不動産にも分散投資をしておくと、他の物件からの家賃収入で被害を抑えることにつながります。

複数の投資家で所有することによって何か問題が発生した際の被害も分散されるため、リスクを分散してより安全に資産運用を始めたいという方にも不動産シェアリングは人気です。

④節税対策にも活用できる

不動産投資は節税効果の高い資産運用として知られていますが、不動産シェアリングも節税対策として活用することができます。

不動産を相続する場合は現金を相続する場合に比べて相続税の評価額が低くなるため、節税対策を目的に不動産投資を選ばれる方もいらっしゃいます。

不動産シェアリングも同様に相続税対策として有効であり、不動産の所有権を相続することが可能です。

⑤運営・管理にかかる手間を省ける

不動産シェアリングは物件の運営・管理にかかる手間を省ける点も一つのメリットです。

不動産投資ではメンテナンスや清掃、家賃の回収、クレーム対応などの業務をする必要がありますが、不動産シェアリングは事業者が物件の運営・管理を行ってくれます。

そのため、頻繁に価格の変動や政治情勢などをチェックする必要のある株式投資やFXに対して、不動産シェアリングは本業を抱えながらでも始めやすいという特徴があります。

少額から投資をスタート!メリットの多い不動産シェアリングで安全に資産を増やしましょう

今回は不動産シェアリングのメリットについて5つご紹介しました。

近年は初めて不動産投資をされる方が「1口100万円程度から始められる」「リスク分散ができる」などのメリットを生かして、不動産シェアリングを始められるケースが増加しています。

これから不動産投資を始めようとお考えの方は、不動産シェアリングを活用して堅実的に資産を増やしていくという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

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